UDエスカレーター、エスカレーター⼿すりに、デジタルメディアとしての付加価値をつける実証実験を開始

UDエスカレーター、エスカレーター⼿すりに、デジタルメディアとしての付加価値をつける実証実験を開始

エスカレーターのバリアフリー化を促進するため、⼿すりを協賛企業の販促ツールとして利⽤していただく取り組みを強化

エスカレーターの転倒事故を未然に防⽌する技術を提供する株式会社UDエスカレーター(本社:東京都港区、代表取締役:江本 真聰、以下「当社」)は8⽉23⽇より新宿東宝ビル内(東京都新宿区)のエ

スカレーターにてエスカレーター⼿すり専⽤NFCタグの耐久性実証実験を開始いたしました。

概要

当社は「エスカレーター事故をゼロにする」ことを理念としています。エスカレーターの⼿すりを専⽤ウレタンシートで覆うことで、エスカレーター転倒事故の⼤幅な削減を約束するとともに協賛企業の販促メディアとして利⽤する取り組みを⾏ってきました。この度、エスカレーター⼿すりの「デジタル化」を実現するため、エスカレーター⼿すりとウレタンシートの間に挟み込まれたNFCタグから携帯電話へデジタルデータを発信するサービスの実証実験を⾏います。リアルな販促デザインでの訴求だけでなく、エスカレーター利⽤者の携帯電話を活⽤したデジタルデータの共有を同時に⾏うことで、より効果の⾼い販促ツールに⽣まれ変わります。

エスカレーター広告

※開発中のNFCタグ及び今回の実験に関して
NFCタグは⾄近距離で無線通信を⾏うツールであり、⼿すりに通信機器をかざすだけで、表⽰したいデータを携帯電話へ転送することが可能になります。エスカレーター⼿すりに本ツールを活⽤するためには、エスカレーター⼿すり⾃体の伸縮や、⼿すり内部にあるローラーの負荷に耐えられる耐久性を持つNFCタグの開発を⾏う必要があります。

1.開発の背景

エスカレーター救急搬送事故は、東京都内だけでも1428名(平均3-4名/⽇)にのぼります。
(東京消防庁,2019,「救急搬送データから⾒る ⽇常⽣活事故の実態」p75)
さらに、今年3 ⽉に都内駅舎、6⽉に都内スーパーにて、転倒事故を発端とした死亡事故が連続して発⽣しています。当社は救急搬送事故全体の95%を占めると⾔われる転倒事故に特化して開発した⼿すりにバリアフリーデザインを施す⼿法「UDベルト」を提供しています。しかしながら、UDベルトの継続した施⼯(エスカレーターのバリアフリー化)を実現するためには、施⼯コストを賄うためのスポンサーが必要となります。よって、当社の理念に共感いただけるスポンサーにとって価値ある販促ツールの提供にも同時に⼒を注いできました。

2.手すりと携帯電話の親和性

エスカレーター⼿すりは主要動線上で、⾄近距離で、約30秒間利⽤者に追従する特異なメディアとも捉えられます。この特徴は⼈流をコントロールすることに⼤きなメリットをもたらします。さらに、⼿すりと携帯電話は「⼿」を介した情報の受け渡し媒体として親和性が⾼く、販促だけでなく、施設内の情報、災害時のデータ取得など、利⽤者の⽣活の安全を守り、豊かにすることに利⽤できます。

※NFCタグなしのUDベルトにおける送客効果(当社調べ)

NFCタグなしのUDベルトにおける送客効果(当社調べ)

3.手すり×デジタルデータ共有で実現できる世界

主要導線上でのデータ共有により様々な活⽤⽅法が考えられます。

・施設の回遊性を⾼める
エスカレーター毎に付与されるポイントを設定することで、ポイントをフックに複数のエスカレーターでの移動を促すことで、更なる施設回遊を促せます。また、気軽にポイントラリーに参加できるため、エンターテイメントとしての要素が付加され、より強い販促効果も⾒込まれます。

・送客⼒を⾼める
施設内店舗の電⼦クーポンなどを配布することができます。エスカレーターでは⽴ち⽌まって携帯電話を⼿にしている利⽤者が多く、商業施設などでは⼿すりベルトのNFC タグから受け取る⼊居店舗のクーポンが、直接的な施設内店舗への送客を促します。

・会員獲得
エスカレーター乗降中にNFCタグにタッチをした利⽤者を会員登録ページに誘導させることができます。直接登録サイトに誘導することで、登録までのリードタイムを⼤幅に短縮できます。

・コンテンツの柔軟性を⾼める
NFCタグはクラウドを活⽤することで時間ごとにコンテンツを変えていくことができます。NFCタグが実⽤化されることで、朝・昼・晩、平⽇・祝⽇、季節イベント毎など、利⽤者に親和性のある情報配信をコントロールすることができるようになります。

4.共創パートナーを募集

当社では、エスカレーター専⽤NFC タグの活⽤について、協業できるパートナーを募集する予定です。エスカレーター⼿すりとNFC タグの組み合わせは、未知の価値が多く眠っています。このツールを⽤いてバラエティー豊かなパートナーとともに活⽤⽅法を創造することで、よりエスカレーター⼿すりの価値が強化され、結果としてエスカレーター事故ゼロに近づくことができると考えています。エスカレーター事故は待ったなしです。「より早く」「より多く」の⼈々の安全を「持続的に」守るために、事故を防ぐことと事業者収益を結びつけられるよう、⼀歩⼀歩、開発を進めて参ります。

関連情報

株式会社UDエスカレーター
エスカレーター⼿すりに、デジタルメディアとしての付加価値をつける実証実験を開始