生成AIで内製化できた業務の1位は「企画書」「営業資料」各19.0%、一方で6割超が誤回答で「ヒヤリ」【事業家集団・一人社長1,002人調査】

一人社長が生成AIを活用して自分でこなせるようになった業務の集計グラフ

「AI時代のひとり起業の実態」に関する調査レポートが公開

創業支援ポータルを運営する株式会社事業家集団(東京都千代田区)は2026年10月30日、業務で生成AIを利用している「一人社長」1,002人を対象にした「AI時代のひとり起業の実態」に関する調査結果を発表しました。

企画書や営業資料など、かつては外注していた業務を生成AIで自らこなす動きが広がる一方で、誤った回答(ハルシネーション)による「ヒヤリ」を経験した人も6割を超えており、AI活用の利点とリスクの両面が数字で示されました。

調査概要

  • 調査主体:株式会社事業家集団(モニター提供元:サクリサ)
  • 調査期間:2026年10月21日~10月27日
  • 調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
  • 調査対象:業務で生成AIを利用している、従業員を雇わずに一人で事業を営む 20〜60代の経営者・個人事業主(フリーランスを含む)
  • 調査人数:1,002人

AIで内製化できた業務の上位は「企画書」と「営業資料」

本来なら外注や他人に頼む必要があったが、生成AIの活用で自分でこなせるようになった業務を尋ねたところ、「事業計画書・企画書の作成」と「営業資料・提案書の作成」がともに19.0%で上位に並びました。「確定申告など税務書類の作成」9.6%、「契約書の作成・確認」9.4%が続きます。ただし最も多かったのは「特にない」の30.5%で、内製化の実感には個人差があることもうかがえます。

一人社長が生成AIを活用して自分でこなせるようになった業務の集計グラフ

生成AIの普及で一人で起業・独立するハードルがどう変わったかという問いには、「変わらない」が53.8%と半数を超えました。「大きく上がった」7.7%と「やや上がった」19.2%が、「やや下がった」13.0%と「大きく下がった」6.3%を合わせた数字を上回っており、「AIで起業が簡単になった」とは一概に言えない結果です。また2023年以降に起業した人では、生成AIがなかった場合も「同じ時期に始めていた」が38.7%、「始めてはいたが時期は遅れていた」が36.1%でした。

生成AIの普及による一人で起業・独立するハードルの変化の実感の集計グラフ

6割超が誤回答を経験、最多は「実在しない出典・URL・事例」

業務で生成AIを使う中での誤った回答に関する経験を尋ねると、「誤りを業務に使ったことはないが、使う前に気づいたことはある」が50.0%、「誤りに気づかず、業務に使ってしまったことがある」が13.4%でした。「どちらの経験もない」は36.6%です。

誤りの内容では「実在しない出典・URL・事例」が28.5%で最も多く、「商品・サービスの仕様や価格」25.2%、「人名・企業名などの固有名詞」20.8%、「法律・契約に関する情報」15.3%が続きました。誤回答によって実際に起きたことは「実害はなかった」が46.3%でしたが、「作業のやり直しに時間を取られた」32.9%、「余計な費用がかかった・金銭的な損失が出た」10.7%、「取引先・顧客からの信用を損ねた」9.1%と、実害につながったケースも見られます。

業務で生成AIを利用する中での誤った回答に関する経験の集計グラフ

人が必ず判断する業務は「税務書類」「契約書」、専門家には「最終判断への責任」を期待

生成AIの回答をそのまま使わず、必ず人が確認・判断している業務は「確定申告など税務書類の作成」32.3%、「契約書の作成・確認」30.0%、「価格・見積もりの決定」21.7%などでした。誤りを防ぐための工夫としては「公式サイトや法令などの一次情報で確認する」が31.4%で最多ですが、「特に何もしていない」も28.3%にのぼりました。

生成AIの回答をそのまま使わず必ず人が確認・判断している業務の集計グラフ

税理士・弁護士など専門家の価値については「変わらない」が71.5%を占め、専門家に求めることは「最終判断に責任を持ってくれる」が29.6%で最多となりました。「自分の事業に合わせて助言をくれる」27.3%、「生成AIの回答が正しいかを確認してくれる」26.2%も上位に入っています。

マーケターへの示唆

企画書や提案書といった資料作成は生成AIによる内製化が進みやすい一方、出典や仕様・価格、固有名詞の誤りはそのまま取引先の信頼に関わります。マーケティングの現場でも、提案資料やコンテンツにAIの出力を使う際は、数字・出典・商品情報を一次情報で確認する工程をあらかじめ業務フローに組み込んでおくことが重要です。また、小規模事業者向けのサービスを提供する企業にとっては、「AIの答えを検証し、責任を持って判断する」という価値を訴求軸に加える余地がありそうです。

株式会社事業家集団について

株式会社事業家集団は東京都千代田区に本社を置き(代表取締役:田辺由美子)、創業期の経営者と士業・専門家を動画でつなぐ「創業支援ポータル」を運営しています。

関連情報

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●創業支援ポータル

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